「これは漢字?」 と、ラーメンをすすりながら、どんぶりの淵にある漢字っぽいものをお箸で指す1年生。土と口と十と口が縦に二つ並んでいるこれは漢字かな?と。
ウチには2種類のラーメン用の器があるが、片方には龍の絵とこの文字、もう一つは四角い迷路のような模様とこの文字。喜ぶという字に似てるけど。
「検索して、おばあちゃん」 「はいはい」
それは双喜門と呼ばれ、喜を二つ並べて、縁起のよい特別なマークだそうで、中華圏では春節や結婚式などに、使われるそう。もともとは器につかわれるものではないらしい。
なんでも、素通りしていかない1年生。「へぇ」がまた一つ。
長谷川義史「ぼくがラーメンたべているとき」より