ぼくのなみだ、オッケイ?

長期の休み明けの日って大事。親子共々、多少なりとも緊張する日だ。

3学期のしょっぱなの日、あれれ~。涙でぐしゃぐしゃの顔。「学校休むー」って。

お婆の家に連れて来られても困るなぁ。体調は悪くなさそうで、裏事情があるらしい。

時間がない、遅刻もさせたくない。「ルーム(留守家庭子供会)は休んでもいいから、学校は行こう。」と提案するとすんなり交渉成立。

要するに、朝のバタバタの中で何事か叱られたらしい(本人の言い分は十分にきいてないけれども)。

学校は嫌いなわけじゃないのは、非常にありがたいことだ。

今日は新しい係決めもあるとかで、気を取り直して、急ぎ足で学校の近くまで送る。振り向くと「ぼくのなみだ、おっけい?」と聞く。泣いた後がはっきりわかるけど「おっけい。大丈夫」と言っておいた。なんとか急がせ、ぎりぎりセーフだったようだ。

そして、お昼。けろっとして学校から帰ると「僕の3学期の係はねー」とうれしそうに報告があり、ママの作ったお弁当をきれいに平らげた。

まど・みちお「まどさんからの手紙 こどもたちへ」より