幸せのかけらを集めて

読みかけの本があること、または今すぐにでも読みたい本があること。店先の植物たちが元気なこと。

隙間の時間で・・・・ミシンカタカタ、布のハギレチクチク、コンコーネ練習曲を飽きもせず歌うこと。

そして、時々、HPをみて、遠くから絵本屋を探して来られるお客様との新しい出会いがあること。いつもの顔なじみのお客様が立ち寄られること。

ありがたい幸せの日々だ。

でも、忘れてはいけない、6月19日。今日という日。

福岡市中心部への爆撃で1千人以上が犠牲になったこと。75年前の福岡大空襲だ。

どんなに授業時数が足りなくても、知っておかなければならないことがある。

その時に生まれた人は75歳、空襲の日々に母親はどんなに大変な思いで赤ちゃんを育てたのだろう。

ブロンズ新社「へいわとせんそう」より

「十五少年漂流記」の一人は頼れる黒人少年モコー

我が家の子どもの本棚から、久しぶりに読んでみた。

15人の少年たちは国籍も年齢も様々。嵐のあと無人島に流れ着き、そこから冒険が始まるのだ。

15人の少年のうち、黒人のモコーは見習いの船乗りで、料理も作れる。でも、少年同士なのに丁寧語を使っている。ちょっと違和感。

ゴードンがリーダーに選ばれたとき、「洗濯ものはモコーひとりにやらせないで、これからはみんなでやるように」と指示をだす。今までモコ一だけにやらせていたってこと?はぁ~。やっぱり!!

 

1860年の出来事として書かれた小説で、初版は1888年、日本では1896年(明治29年)に出版されている。その時代と今。やはり根強いものは変わらないのか。

「制度的人種差別」の記事を読む。もっと知らなければ・・・

ポプラ社「十五少年漂流記」より

子どもの頃に大好きだったので。

わが子の絵本を選ぶときに、自分が子どものころ好きだった絵本を、思わず手に取って、懐かしい表情をされることがある(半分はマスクだけれど)。そして、絵本選びの決め手になることも多い。

子どもの頃に出会えた本は、30年以上のロングセラーの本。

先日のお客さまが、子どもの頃に好きだった絵本は「14ひきのあさごはん」

「どんぐりパンを焼いているところがすきです」とおっしゃっていて・・「ワタシはろっくんが赤チンをぬってもらうところ」というと「あら、気づきませんでした」って。

表紙とカバーも少し違いがあって面白いですよ、とお教えしました。自分が子どものころ気づかなかったことを、お子さんと一緒に見つけて、いっぱい楽しんでくださいね。

童心社「14ひきのあさごはん」より

この味を覚えている。

進行性の病気で器官切開をして、呼吸器をつけている。経管栄養なので、口から食べることはできないAYUちゃん。

視力はどれくらいかな。感覚遊びとして、スイッチに触って光遊びをしたり、フードプロセッサーの振動を楽しみながら?簡単なケーキを焼いたりも。もちろん、AYUちゃんは食べれないけど、小さな妹に喜んでもらった。

ある時、台所でお母さんの煮込みハンバーグを作る匂いがして、AYUちゃんはこれがとても好きだったと教えてもらった。

そこで、お母さんにベッドサイドで吸引ができるように控えてもらい、お試しで、ほんの少しの量をガーゼに包んで、口の中へ。果たして・・・。

AYUちゃんは奥歯でもぐもぐ、もぐもぐ。かみしめるようにもぐもぐ。

「覚えとったね、好きやったもんね」とお母さんの嬉し哀しの顔。自分の意志で動かせる身体部分はほとんどなかったけれど、口をもぐもぐできた。すごいね。そして、少し微笑んだような。きっと匂いも味も大好きだったから、覚えていたんだよね。ハンバーグのかけらは飲み込むことはできないので、ガーゼに包んだまま、そっと取り出した。

訪問学級を担当していたころの生徒さん。今はお星さまになって、家族を見守ってくれているはず。

くもん出版「おいし~い」より

今どきのお子さんのカタカナ言葉

「おじいちゃん、おばあちゃん、アレルギーある?」

「ユーチューブばっかり見てると、おかあさんがね・・・」

「明日、保育園でプログラミングやるんだよ。」

・・・・ 今どきのお子さんの会話です。

小さいうちから英語の勉強も・・・とか。

英語メガネはいかが?

これをかけると、目玉焼きは「サニーサイドアップ」に見えるらしい。

大月書店「ことばメガネ」より

きゅうりを取らないで。

プランターに、ミニトマト、ピーマン、きゅうりを植えてささやかな孫菜園を作っている。やっと、きゅうりが大きくなってきて収穫を楽しみにしていた。

ところが、横取りする野菜泥棒がいた。それはバサバサはばたくカラス!

もぎ取ったところを、おじいちゃんに脅されて、収穫物は落としていった。残念だったね。

彼らも生きていかなければならないだろうけど・・・こんな2株しか植えていないプランターを狙わなくても‼  いやいや、大きな畑であればいいってものじゃないけれど。

 

加古里子さんの「カラスのぱんやさん」の4人の子供たちのうちリンゴちゃんは大きくなって、「カラスのやおやさん」をするんです。いずみがもりの森林野菜の店はすてきなお話だけれど。

偕成社「からすのやおやさん」より

大人のおはなし会を久々に。

6月8日(月)に定例の「大人のおはなし会」を行います。

3か月ぶりでしょうか。でも、スペースの関係上、こじんまりと。4名様ぐらいで。

すみません。お店か、お電話でお申し込みください。

もし、ありがたいことに、お申込みが多い場合は、ご相談させていただきます。

 

絵本を選ぶのが楽しみです。ご紹介したい絵本を持参されてもいいですよ。

セーラームーンは永遠に

もう、20年以上前に美術部の生徒からもらったセル画がある。

娘が大好きだった「セーラームーン」だ。とても丁寧に描かれていて、すごいね。ありがとう。とか言って受け取ったと思うけど、今さらながら、相当な時間かかった作品と思われて・・・。聡明でおとなしい子だった。今はどんな生き方をしているだろうか。今でも、娘の部屋にセル画は飾られていて、色あせていない。

ちなみに、3才の孫(男の子)は「プリキュア」が大好きだ。

セル画「セーラームーン」

スーホはどうして靴を履いていなかったか。

4/24のブログで、孫からの質問に、貧しいからかな?といい加減に答えていたおばあちゃん(ワタシ)。

図書館から借りてきましたよ!「スーホの白い馬の真実」ミンガド・ボラグ著(風響社)

スーホはなぜ裸足で馬に乗っているか?

答えは 貧しいからではなく、少しでも体重を軽くするため。

モンゴルでは競馬(長距離走)は本来10歳くらいの子供が乗るのだそうだ。それは馬に負担をかけないように。また靴を履いたまま落馬すると、靴が手綱などに絡んで馬に引きずられてしまう危険性があるので、子どもの騎手の場合は、裸足で馬に乗る。とのこと。スーホは青年であると思われるけど。

次の質問、文章がないページ「これ、なあに?」答えは、街の家並みで土壁の家。(モンゴルとは思えない)モンゴル東部の風景らしい。

「スーホの白い馬」の原点である中国語版「馬頭琴」について、いろいろと考察されていて、興味深かった。

が、真実を知らなくても、いいのだと思う。絵本の世界でモンゴル草原のスケールの大きさに浸るだけでも。あとは想像でも。

今年の小学校2年生は教科書の「スーホの白い馬」に出会うことがあるだろうか。時間が足りないかなぁ

風響社「「スーホの白い馬」の真実」より