ボクがストップっていうまで。

新一年生の孫の登校。

黄色い帽子と黄色いランドセルのひよこさんたちが、ご近所に4,5人いて、ラッキーで安心と思うのは大人の都合でした。「ボクはひとりでいきたい。」

かといって、実は一人も心細い。ボクがストップっていうまで、お見送りしてほしいとのこと。

玄関から右へ行けばリンゴコースで西門へ。左へ行けばバナナコースで東門へ。

ほぼ同じ距離。バナナコースは途中の無人野菜販売所が気になるが、中学生の登校に逆らって歩くので、ちょっとわずらわしい。リンゴコースは、側溝の蓋の隙間にはさまった石が落ちそうで落ちないのを確かめたり、駐車場に止まっている赤い車のフロントガラスの日よけが顔になっていることを教えてくれる。そして、「ストップ」がかかる。「もういいよ。いってきまーす」

彼が2才の頃、大好きだった絵本は「くだものいろいろかくれんぼ」。リンゴはリンゴン。バナナはナナナって言っていた。大きくなったね。

ポプラ社「くだものいろいろかくれんぼ」より