でも、私にはどうしても、受け入れられない言葉やシーンがあって、お話会で読むこともなければ、人に勧めたことがありません。
それは、
『すてごや みなしごを どっさりと』というページです。
ステファニーちゃんをだいじに抱える泥棒の顔は優しそうだし、
集められた箱車の中の子どもたちは陽気そうにもみえます。
そして、結果、人助けのハッピーエンドです。でも・・・
自分やわが子が、箱車の中にいれられているとしたらと考えてしまうのです。
それに、身近に施設で生活している子どもたちを知っているので、使えない言葉です。
それから、おそろいの あかいぼうしに あかマントもイヤだな。
絵本のデザインは面白いし、帽子やマントは黒と赤の対比だろうと思うのですが。
これほどのロングセラーでも、やっぱり私は受け付けないなぁ。
しかし、絵本セラピストの岡田達信さんが「もしかしたら、この三人組も孤児だったのかな?」と書いておられましたが、そう想像すると、小さな女の子を連れて帰るシーンも、さらに孤児院を作るという壮大な計画もわかる気がして、腑に落ちました。
でも、やっぱり。です。
偕成社「すてきな 三にんぐみ」より