『さがしています』

幼児コーナーの絵本ではなく、ちょっと大人のコーナーから選んできた、かりんちゃん(5才)が手に持っていたのはアーサービナード作『さがしています』。「ああ、それはちょっと、むずかしいかなぁ、戦争の話だし」と店主のワタシ。でも、お母さんはゆっくりページをめくって、言葉を選びながら、かりんちゃんと写真絵本をみてありました。図書館などでも、かりんちゃんが選んで持ってきた絵本は、一応一通り、めくって読んであげるのだそうです。

年齢にあった絵本を選ぶことばかり考えて、ああ、その本は・・と頭から否定してはいけませんね。反省させられました。

「表紙にインパクトのある絵本を選んで持って来ることが多いんですよ」とお母さん。この絵本の表紙は、<かぎ>。 広島の原爆資料館からの14点の写真にお話しが添えられているこの本を、かりんちゃんは最後までじっと見ていた。

作:アーサー・ビナード、写真:岡倉禎志