「まきずし」

巻き寿司はこどもの頃、運動会の定番だった。具材はかんぴょう、しいたけ、卵に、たぶんほうれん草。そして、おいなりさん。自分が親になって、お弁当を作るときはもっぱらおにぎり、そして唐揚げ、ブロッコリー、ウインナー、卵焼きを6人家族分と応援のおじいちゃん、おばあちゃんの分をタッパや重箱にどっさり。

日曜日の朝から、よく作ったものだ。しかし、巻き寿司はハードルが高くてつくれなかった。

だから、この年になって再度挑戦。かんぴょうを煮たのは初めてだった。レシピどおり下ゆでして、出汁につけて弱火で落としぶたをして。だか、ナンと、弱火のままキッチンを離れて焦がしてしまった。ショック。かんぴょうが今回の課題だったのに。あー。気を取り直して、焦げて無いところを切って、何とか巻き寿司は形になった。お味はまあまあ良かったよ。

今、孫たちの運動会はお昼前におわってしまい、お弁当を一緒に食べることはなくなったけど、みんなで食べるお弁当はおいしかったよね。

平野恵理子 「ごはん」より