おみせやさんごっこ

お店屋さん役でも、お客さん役でも、なぜか、丁寧語で、受け答えをする小さいお友だち。

「○○ください」や「○○円です」「ありがとうございました」

時に「売り切れました」など。お店屋さんごっこはエンドレスに楽しいらしい。

でも、スーパーなどでは、セルフレジやカートで直接入力するタイプなど、対面で言葉を交わす、ことが減っている。そして、子どもたちは、ますます、現金を支払う経験をしないのだろう。

便利になっているのだろうけど、お金の値打ちもわかりにくいし、コミュニケーションの必要もなくなりそうで。

お店屋さんごっこもカードで支払いになるのかな。

リーブル「おみせやさんでくださいな!」より

想いでの引き出し

娘とほぼ同じ年齢の人だから、ワタシはいつも聞き役に徹しようと思いつつ。

自分の想いでの引き出しが、パカパカ開いちゃって。

聞き上手なんです、若いのにね。

気が付けば。ついつい、自分がしゃべりすぎて、ちょっと後悔。

楽しい時間をありがとうね。

思いがけない共通項もあって、うれしかったです。

 

いのちの部屋の話、とてもよかったです。

新しい環境の中でも、あなたらしさが発揮できますように。

福音館書店「あいうえおの本」より

座りたい

福岡市の図書館は昨日から開館した。緊急事態宣言が延長になったので、公共の施設はまだ無理かなと思っていたら、なんとありがたいことに、図書館は開館。

滞在時間は30分と制限はあるものの、閲覧できるのはうれしい。

ネットで予約本の利用もするけれど、やはり、新刊や季節ものの特集など気になるし、絵本のコーナーでは平置きの表紙が楽しみだ。

しかし。滞在時間が長くならないためか、見事にすべての椅子が取り払ってあった。

マスク着用、手指消毒、そして滞在時間の短縮これを徹底させての開館なのだ。

わかってはいるけど、年寄りはね、すぐ、座りたくなるものなのですよ。

ゆったり時間を気にせず、図書館が利用できる日が、早く訪れますように。

ひさかたチャイルド「どうぞのいす」より

『ボーッ』のロングトーンと潮の香り。

出来たばかりの吹奏楽部は、まだメンバーが少なくて、各パートに一人か二人。先輩もいないから、適当に、でも真面目にロングトーンをしていた。テニスコートの裏は松林で、海に通じる道があった。楽器のために潮風はよくないけれど、土曜日などは、海に向かって音出し。(校外に出ちゃってよかったのかな)

博多湾を通る渡船の名前は「おとひめ」や「うらしま」だったと思う。近くに渡船場があるので、必ず汽笛を鳴らす。『ボーッ、ボーッ』「あ、この音を聴いて!同じ音を吹いて‼」と金管の生徒に指示をだす。

探り吹きをしながら、ホルンやユーホニュームの子が近い音をだした。「おお~」

若いころの懐かしい思い出。あの頃の生徒はいま、どうしているだろう。

佼成出版社「うみべのいす」より

「そうだ!」と声に出して言ってみたい。

発見も思いつきも、しぼんでしまった日々の生活。

スイミーのように、「そうだ!」と声にだして、アクションを起こしてみたいもんだ。

今はガマンのときだけど。

せめて、ちいさなホッコリを感じてもらえるように、絵本屋として、やれることはひとつづつでも・・・。

好学者「スイミー」より

そうそう、いつもほとんど忘れているけれど。

久しぶりにピアノを弾くときは、チェルニー40番練習曲集の1番から12番くらいまでをダーッと指ならしとして弾く。そこまではほとんど暗譜に近いけれど、その先は楽譜を見ないとだめだし、のろのろだし、ひっかかったりする。

子どもの頃は、このエチュードは嫌いだったけど、今となっては、なぜか不思議と心地よい。

そして、コンコーネ50番をランダムに歌う。気分が向けばその前に少し、発声練習もする。

それから、合唱曲の伴奏をしてみたり、子どもの歌をちょこっとおさらいしたり。

いまから、ピアノ曲をがっつり譜読みをして、マスターするには、根性がないなぁ。時間は作ればありそうだけど。

そうそう、いつもほとんど忘れているけれど、ずいぶん前に、フルートを吹いていたことがあって。フルートを吹くと、身体が浄化されるような気がするのだけど、そこに至るまで、吹き込むのは、これまた・・・時間は作ればありそうだけど。

ブロンズ新社「ピアノはっぴょうかい」より

「へー、そうなん?」「たしかに」7才の相づち。

疑問がわいて、自分なりの仮説を立てる時、彼の頭の中は、高速回転している。

太陽と月の大きさについて、そして、地球との関係について、おじいちゃんとの会話・・・。

目に見える大きさと宇宙のはてしない距離と、月の満ち欠けと、7才の頭の中は、てんやわんやだ。

おじいちゃんの説明になんとなく納得して、「へー、そうなん・・」「たしかに」。

すずき出版「地球のことをおしえてあげる」より

「たね あります」たねやさんじゃないけど。

白い小さな花のあと、プーッと若草色の小さな風船ができる。それが、「ふうせかずら」。そして、それが茶色に変わったら、中に種が3つ入っている。プランターに、たった、5,6粒蒔いた種から、100個以上の種がとれた。ほおづきのような、小さな風船の実もかわいいけれど、黒い小さな種にはなんと、白いハートマークが!!

幸せのおすそわけをします。「ふうせんかずら」の種をもらいにきてくださいな。

おかあさんのいのり

ことりのこえから はじまるあさを

かあさんがつくる あさのしょくじを

うばわないで! こどもたちから

 

まどべで月みる しずかなよるを

かあさんといのる よるのいのりを

うばわないで! こどもたちから

せかいじゅうの こどもたちから

 

武鹿悦子「おかあさんのいのり」より

 

広島や長崎に住んでいなくても、この時を共有しなければ、ならない。

無関心や無知であってはならない。

 

子をもって、なお痛切に思うこと。

これから生きてゆく、子どもたちにとって、

世界は、平和でなければ、ならないと

岩崎書店「おかあさんのいのり」

さく:武鹿悦子、え:江頭路子

言葉の周辺

文字をまだ読めない幼い子どもが、絵本をみながら、物語を想像して、おはなしを作り、おしゃべりをしている(4歳)

お散歩している犬をみて、「ワンワン」と初めて発語する。(1歳)

オノマトペだけでかかれている絵本の絵を見て、次々に知っている言葉で発音してみる。(2歳)

自分の考えを文字にして伝えることができる。(7歳)

 

幼いこどもたちと同じとき、同じ空間を過ごしていると、思いがけない発見や感動があり、楽しい。

言葉を獲得し、会話が成立し、文字に残すことができるって、すごいことだと、改めて思う。

納得したり、面白がったり、こどもの知識欲は際限がない。

 

わが身をふりかえると・・・新しいことは覚えられないし、ちょっと前のことも思い出せなかったりする。せめて、今日の日のできごとや、思ったこと記録に残していこう。

ぼんやり過ごしちゃいけない。

 

「翻訳できない世界のことば」という本の中に、日本語では「WABISABI」のほかにも

「BOKETTO」や「KOMOREBI」がある。「へぇー、そうなんだぁ・・・」

創元社「翻訳できない世界のことば」より